ポリエステルの特徴~メリット・デメリットは?衣類の豆知識~

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ファストファッションからハイファッションまで幅広いブランドの衣類に使用されるポリエステル。しかし、身近にあるようで、案外ポリエステルの特徴について知っている人は少ないです。そこで今回は、ポリエステル素材・生地のメリット&デメリット等の特徴について解説していきます。

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ポリエステルとは?

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ポリエステルとは、石油や石炭、天然ガスを原料として、人工的に作った化学繊維・合成繊維のこと。生産量・消費量ともに化学繊維界No.1であり、私たちが目にする機会も多い繊維です。

ポリエステルが誕生したのは1947年。イギリスのICI社が”テルリン“の商標名で工業化し、日本では1958年に東洋レーヨンと帝人が生産。2社の頭文字を取り、”テトロン“と名づけられました。

【ポリエステルの特徴】メリット編

ポリエステル素材・生地にはたくさんのメリットがあります。以下にポリエステルの特徴・メリット編についてまとめました。

耐久性が高い

ポリエステル,特徴

ポリエステルはナイロンの次に耐久性能が高いことで有名。軽量性と高い耐久性能を求めるスポーツウェア登山ウェアバッグに使用されることが多く、ファッション以外で言えば、釣り糸テントの素材として使用されることもあります。

速乾性に優れている

ポリエステル,特徴

ポリエステルの特徴として、吸湿性が低いという点も挙がります。吸湿性が低いので速乾性に優れ、夏場のジメジメした気候でも洗濯物に困りません。

シワになりにくい

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ポリエステル生地は、シワになりにくいという特徴も併せ持っています。洗濯後もシワにならないのでアイロンがけの手間を省くことができ、忙しい日の時間短縮にも繋がるメリットがあります。

管理が簡単

ポリエステル,特徴

ポリエステルの特徴として、カビや虫に強いという点が挙がります。天然繊維の場合、生地単価が高い割に管理が難しいことが多いので、長年使い続けたいのであればポリエステルのような化学繊維がおすすめです。

また、ナイロンと比較してもポリエステルは紫外線に強いので、ある程度の直射日光にも対応可能です。

加工に向いている

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ポリエステルは形状記憶性が高いことから、プリーツ縮絨など、生地の加工に向いています。他の繊維と比較しても加工がしやすいので、難しい加工を施すラグジュアリーブランドで使用されることも多いです。

安価である

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ポリエステルを消費者の観点から見ると、安価で手に入れやすいというメリットがあります。ファストファッションブランドでも使用されることが多く、ブランド側から見てもコストの削減につながります。

【ポリエステルの特徴】デメリット編

ポリエステル素材・生地にはたくさんのメリットがある一方で、残念ながらデメリットも存在します。以下にポリエステルの特徴・デメリット編についてまとめました。

冬場の静電気が気になる

ポリエステル,特徴

ポリエステルは、冬場の乾燥シーズンに静電気が発生しやすいというデメリットを持っています。スカートやコートの裏地などポリエステル100%であることが多く、摩擦によって不快感を覚えてしまうことも少なくありません。

毛玉ができやすい

ポリエステル,特徴

ポリエステル100%の服には毛玉ができやすいというデメリットがあります。特にポリエステル製のセーターは静電気が起こりやすいうえに、毛玉ができやすく取れにくいのでおすすめしません。

汚れを吸着しやすい

textile

ポリエステルには汚れを吸着しやすい特徴があるため、洗濯を繰り返すにつれて汚れやすくなる傾向にあります。最後の方にポリエステルの正しい洗濯方法について解説しているので、気になるようであればそちらをチェックすることをおすすめします。

汗を吸いにくい

ポリエステル,特徴

ポリエステルの吸湿性は0.4%。速乾性に優れていると言われると良いように聞こえますが、逆に汗を吸いにくいと捉えればデメリットになります。特に、湿度の高い夏場は蒸れやすいのでおすすめしません。

色移りしやすい

ポリエステル,特徴

本来、染色性に劣っていたポリエステル。近年染色性が向上し鮮やかなポリエステル製ウェアも増えてきましたが、中には色移りしやすいアイテムもあります。こちらも後々解説するポリエステルの正しい洗濯方法を参考にするようにしてください。

同じポリエステルでも違いはある?

実はポリエステルはポリエステルでも、様々な種類が存在しますブランドによって大きな品質の違いがあり、その違いの原因となるポリエステルの種類についてまとめました。

代表的なポリエステルの種類

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  • ポリエチレンテレフタレート(PET繊維)
  • ポリトリメチレンテレフタレート(PTT繊維)

etc…

現在の衣料繊維(化学繊維・天然繊維全て含む)中の半数近くが”PET繊維”であると言われています。それだけ便利な素材がPETであり、他には東レが商品化し肌触りに優れた”PTT繊維“もメジャーの部類。PTT繊維を使用した”ソロテックス“はカシミヤ級の肌触りを実現し、かなり人気な繊維と言えるでしょう。

もっと細かいところで言えば、東レがポリエステルとナイロンを混紡して開発し静電気・撥水性に優れた”エレペレ“や、静電気の帯電を押さえながらポリエステルの特徴を合わせ持った”メガトピア“など、ポリエステルの種類は数え切れないほど多いです。

このような詳しい情報は商品説明にも記載されていないことが多いので、商品の特徴から推察するしか方法はありません。

繊維の太さ

ポリエステル,特徴

ポリエステル生地の質は繊維の太さも大きく関係してきます。繊維の太さを表す単位は”デニール“。数字が大きいほど厚く重く、小さいほど薄く軽くなります。

近年の技術では、ポリエステルで絹の1/100の細さを実現することも可能。このような超極細繊維は天然繊維の光沢を凌駕し、より一層エレガントでドレスライクな生地に仕上がります。

断面の仕上がり

ポリエステル,特徴

引用:JCFA

ポリエステル繊維

ポリエステル生地の風合いは、繊維断面の仕上がりで大きく変化してきます。例えば、断面の凹凸をシャープにすると、生地にコシが出て触り心地も良くなります。加えて、機能性等の特徴にも変化が出てきます。

繊維の構造

ポリエステル,特徴

引用:JCFA

中空8フィン断面(帝人)

ポリエステル繊維は通常、断面が丸く側面もツルっとしていますが、中を空洞にすることで軽量化を図ったり、形状を三角に変化させ光の反射具合を調整することで絹のような光沢感を持たせることができます。さらに、繊維に複数の穴を開けると吸水力速乾力も向上。

構造を変化させるだけで見た目と機能面の両方を改善できることから、ポリエステルの実用性の高さがうかがえますね。

理想のポリエステル混紡率は?

中にはポリエステル100%の商品も存在しますが、ポリエステルは他の繊維との混紡や交織、交編にも適しています。ここでは、ポリエステルの特徴を活かした理想の混紡率について解説してきます。

ポリエステル×コットン

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ポリエステル×コットンは最もメジャーな組み合わせ。互いの欠点を補うことができるというメリットがあります。

ポリエステル:コットンの黄金比は65%:35%。これがコットンの風合いを活かしながらシワを防ぐことができる理想比だと言われており、多くのブランドがこれに近い割合で混紡しています。

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ポリエステルで有名なブランド

ここでは、ポリエステルの特徴を上手く応用している有名ブランドについてまとめていきます。

UNIQLO

ポリエステル,特徴

引用:UNIQLO

ヒートテックコットンクルーネックT

UNIQLO“はポリエステル開発の得意な東レとのコラボも多いブランド。大量生産を得意とし、トレンドに左右されず長年にわたり人々の生活に寄り添い続けるというコンセプトを掲げているので、耐久性と機能性の両方に優れたポリエステルとの相性が非常に良いです。

UNIQLOの代名詞でもある”ヒートテック“や”形態安定シャツ“にもポリエステルは混紡されており、UNIQLOにとっていかにポリエステルが重要な素材かがわかりますね。

COMME des GARÇONS

ポリエステル,特徴

引用:tenpomap

COMME des GARCONS COMME des GARCONS 2014ss

COMME des GARÇONS(コムデギャルソン)“といえば”ポリエステル縮絨“。ポリエステル縮絨を施した生地は独特のシワ感とツヤ感が特徴で、程よくモードに見え画期的です。扱いも簡単で、クシャっと丸めても大丈夫ですし、洗濯も可能なのでストレスが少ないです。

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ISSEY MIYAKE

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引用:FASHION PRESS

PLEATS PLEASE ISSEY MIYAKE 2019aw

ISSEY MIYAKE(イッセイミヤケ)“の代名詞である”プリーツ“も、ポリエステルの特徴である熱可塑性を利用し加工したもの。プリーツ専門のラインも誕生するほどで、布を裁断・縫製した後にプリーツをかける”製品プリーツ“という手法は、他にない独特のシルエットを生み出します。

体のサイズ変化にも対応できる機能性と美しさを両立した服は流行に左右されず、国内外問わず支持され続けています。

ポリエステルの服の洗濯方法

ポリエステルは濡れた状態でも強度が変わらず、非常に扱いやすい特徴を持つ繊維。とはいえ、洗濯で全く劣化しないというわけではなく、悪条件がそろえば劣化スピードも速くなります。よってここでは、ポリエステルの正しい洗濯方法について解説していきます。

洗濯表示を確認

Essentials

 

どの服も洗濯表示を確認するのが第1のステップ。耐久性の高いポリエステルといえど、洗濯不可の服もあるので注意が必要です。絶対守らなければいけないわけではありませんが、生地を傷めたくないのであれば洗濯表示に従うようにしましょう。

洗濯ネットを使用

ポリエステル,特徴

耐久性に定評のあるポリエステルでも全く劣化しないわけではありません

よって、ポリエステルウェアの洗濯時には、洗濯ネットに入れて洗うことがおすすめ。洗濯ネットを使用することでダメージを軽減でき、衣類の寿命を延ばすことができます。また、洗濯ネットは他の衣類へのダメージも軽減できるので、とても便利な道具なんです。

私が使用している洗濯ネット【無印良品・そのまま洗える衣類ケース】

汚れものとは一緒に洗濯しない

ポリエステル,特徴

ポリエステルは逆汚染が起きやすい素材であるため、汚れものと一緒に洗濯すると汚れが付着してしまう場合があります。よって、ポリエステルの衣類を洗濯する場合には、汚れものと分けて洗濯する水量・洗剤量を増やすなどの工夫が必要です。

特に、濡れている状態での革製品との接触は色移りに繋がりやすいので注意が必要ですね。

洗剤は弱アルカリ性洗剤がおすすめ

ポリエステル,特徴

 

ポリエステルはアルカリ性に弱いのが特徴。かといって、ポリエステルは汚れを蓄積しやすいので、アルカリ性洗剤を使わざるをえません。そこでおすすめするのが、弱アルカリ性洗剤。刺激が少なく汚れも落としてくれるので一石二鳥です。

弱アルカリ性洗剤一覧

柔軟剤を併用する

ポリエステル,特徴

ポリエステルは静電気を起こしやすい特徴を持つため、洗濯時は柔軟剤との併用がおすすめ。静電気に加えて摩擦も軽減できるので、洗濯中の衣類へのダメージも減らすことができます。

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乾燥機はNG、日陰干しがおすすめ

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乾燥機は高温の熱で乾かすことを特徴とするので、熱に弱いポリエステルはダメージを受けやすいです。それ以前に、ポリエステルは速乾性に優れているので乾燥機の出番はないと言えそうですね。

洗濯後は陰干しで、紫外線による劣化に注意してあげましょう。加えて、アイロンがけも劣化の原因につながるのでNGです。

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まとめ

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いかがでしたでしょうか?今回は「ポリエステルの特徴~メリット・デメリットは?衣類の豆知識~」というタイトルでお話してきました。

ポリエステルは手入れが簡単な上に長持ちし、使用率も高い高機能素材。繊維の加工方法によっては天然繊維をも凌駕し、その可能性は無限大です。

一方で、ポリエステルにはデメリットもあり、100%でなく天然繊維との混紡が基本。コットンと混紡されることが多く、みなさんの家に一着はあるくらいメジャーな組み合わせです。

みなさんもポリエステルの特徴を理解し、今後のファッションライフに役立ててくださいね。

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