みなさんはラグジュアリーブランドとハイブランドの違いとは何か知っていますか?
ブランドの解説等を見ていると、どちらも似たような意味で使われているので戸惑いますよね。
そこで今回は、ラグジュアリーブランドとハイブランドの違いについて、ブランド例を挙げながら解説していきます。
ラグジュアリーブランドとハイブランドの違いとは?
ラグジュアリーブランドのラグジュアリーとは、ラテン語で「差異・逸脱」を意味をする言葉。
一方のハイブランドとは、直訳すると「(価格帯が)高いブランド」の意味を持ちます。
それぞれ似たような意味を持つことが分かりますが、果たしてラグジュアリーブランドとハイブランドの違いとは何なのでしょうか?
結論から言うと、「ラグジュアリーブランドならばハイブランドである」は成り立ちますが、「ハイブランドならばラグジュアリーブランドである」は成り立たない場合があります。
よって、正確には両者には違いがあると言えますね。
ラグジュアリーブランドには、「ラグジュアリー戦略」と呼ばれる独自の戦略があります。
ラグジュアリー戦略のポイントは以下の4点です。
製品 | 卓越した品質、絶対的品質 |
価格 | 高価格、絶対価値 |
流通 | 限定された流通チャネル、旗艦店 |
プロモーション | パブリシティ重視 |
ラグジュアリーブランドは流通を支配し、支配できないチャネルは用いないので店舗数が限られます。
その分ラグジュアリーブランドは、多くがパリの一等地にデカデカと本店を構えていますよね。
また、通常のブランドであれば大量の広告を流すところを、ラグジュアリーブランドではメディアに取り上げられることを重視します。
このメディアとは雑誌などを意味し、ブランドイメージを大事にするラグジュアリーブランドにとって、メディアとの関係は良好でなくてはなりません。
一方で、近年のハイブランドの使われ方としては、ただ価格帯が高いブランドを指すことが多いです。
そうした意味では、店舗数であったり、宣伝の方法であったりは限られていないので、そこがラグジュアリーブランドとの違いだと言えるでしょう。
つまり、経営戦略の違いということですね。
続いて、それぞれの使い分けの感覚としては、ラグジュアリーブランドの方が価格帯が高く、ハイブランドの中での最高峰の高級ブランドであるイメージがあります。
また、ヨーロッパ地域の王族御用達のブランドはラグジュアリーブランドと言われやすい傾向にありますね。
経験上、国内のデザイナーズブランド「ドメスティックブランド」をラグジュアリーブランドと呼ぶことは少なく、呼ぶと違和感があります。
ラグジュアリーブランドの例としては、LVMHグループのLouis VuittonやDior、100年以上の歴史を持つHermèsやCHANEL、同じく100周年を迎えたGUCCIなどが挙がります。
いずれも歴史が長いうえにブランドイメージが確立しており、歴史・名声を基準の1つと捉えることもできそうですね。
また、ラグジュアリーブランドは香水を展開している印象も強く、何よりもブランドイメージを大切にするラグジュアリーブランドにとって、重要な要素なのだと考えます。
まとめ
今回は「ラグジュアリーブランドとハイブランドの違いとは?ブランド例を出しながら解説」というタイトルでお話していきました。
結論、「ラグジュアリーブランドならばハイブランドである」は成り立ちますが、「ハイブランドならばラグジュアリーブランドである」は成り立たない場合があります。
近年のハイブランドの使われ方を考慮すると、価格帯は高いが、以下のラグジュアリー戦略に当てはまらないブランドがハイブランドだと言えるでしょう。
▼ラグジュアリー戦略の4つのポイント
製品 | 卓越した品質、絶対的品質 |
価格 | 高価格、絶対価値 |
流通 | 限定された流通チャネル、旗艦店 |
プロモーション | パブリシティ重視 |
これらのことより、ラグジュアリーブランドとハイブランドの違いとは、経営戦略の違いであると言えそうですね。
>>ラグジュアリーブランドの経営戦略について詳しく知りたい方はこちら
しかし、最近ではそれぞれの定義が曖昧で、お互いを明確に区別することは困難を極めます。
ハイブランドとラグジュアリーブランドを混同して使用する人も多く、今後より一層使い分けが難しくなりそうですね。